10月1日放送 #73 栃木レザー

10/1放送 #73

テーマ: 栃木レザー

案内人:遅澤敦史さん(栃木レザー 専務取締役)

○今回の発見!

・栃木レザー株式会社 TEL:0282(24)0666は、栃木駅の近くにあり、1937年9月1日創業(トヨタ自動車と同じ)

・創業当初は主に軍靴の中敷きを作っていた

・昔は近隣に野うさぎが多く、それを捕まえて革にしていた

・日光からの雪解け水によって革産業が栄えた。革を作るうえで流れている水が必須

・牛皮は主にカナダのトロントから輸入 厚い革づくりに適しており、厚い革づくりを目指している

・皮から革へは約20工程ある

・最初の工程 原皮の水洗い 皮の表面についた塩分や汚れを24時間かけて洗い落とす

・2番目工程 背割り 作業の効率化の為に背骨に沿って皮を左右半分に分割

・栃木レザーでは、石灰漬けによる脱毛方法にこだわっている。無駄な傷をつけず繊維質を壊さずに脱毛できる。ただし、時間も人手もかかるため、他ではやらなくなった製法

・石灰漬けによる脱毛は栃木レザーのいのち 他社との差を生み出している理由

・フレッシング 肉面に付着した不要な皮下組織、肉塊、脂肪などを除去

・脱灰&酵解 石灰漬けで川がアルカリ性になっているのを中性にもどす選択の工程

・ベジタブルタンニン鞣し ミモザの木の樹液をお湯に溶かし、皮に注入することで腐らない革へと生まれ変わらせる 自然な風合いと丈夫さを求めるならベジタブルタンニン鞣しが適している

・国内最大級の鞣し工房!約160のピット槽がある 世界規模で見ても多い

・栃木レザー秘伝のタンニン溶解液は、空になることがなく、同じものを作れないタンニン溶解液

・なめすとは、栃木レザーでは、ピットで溶解液につけていること

・栃木レザーのこだわり 下処理に時間をかけた皮は濃度の薄いタンニン液から濃い槽へと約20日間漬込む 時間はかかるが、他社との差別化ができる

・タンニン溶液が繊維と繊維を繋いでいて、濡れていても固さを保っている 樹液の粘り気成分が皮の繊維の間に入り込んでいる

・革の一般的な色は鞣されて染まった色

・水絞り 専用の機械を使って余分な水分を取り除く

・加脂 油分に革を浸透させて革の伸縮性や耐久性を高める

・革の香りは加脂の油分の香りだと言われている 革本来のにおいは無臭や生き物のにおい

・革漉き 牛から剥いだ皮のまま鞣す工程を続けているので、一枚一枚厚みが違う 染色の際に染まり方がまちまちになってしまうため、革漉きで厚さを揃える

・染色 各ドラム毎にオーダーに応じて様々な染色剤の調合が行われる

・ハンドセッター 革のアイロンのような工程 伸ばして整える

・栃木レザーは、国家警察と呼ばれていたころから警察のベルトと銃ケース用の革を製造している

・塗装 ドラム染でムラのあった物は手染めで着色

・工場では1日で900トンの水を使用 曝起・酵素(バクテリア、微生物)で汚水を綺麗にする 薬品を使わず川に戻している

・綺麗になった水の2/3は川へ、1/3は工場内で再利用

・汚泥の一部は福島県雄土壌改良剤として活用 肥料としてゴルフ場の芝生生育にも活用 動物性の栄養素が詰まっているので、芝の色を鮮やかにするとも言われている

・栃木レザー アンテナショップ TEL:0282(21)7501が2020年2月に栃木駅ロータリーにオープン 栃木レザーの製品が一同を手に取ってみることができる

・アンテナショップでは、栃木レザーのロングラン製品・銃ケースも見ることができる

・栃木レザー製の鞍馬 東京五輪でも採用されている

       
error: