7月9日放送 #62 宮染め

7/9放送 #62

テーマ: 宮染め

案内人:藤本由利子さん(うつのみやシティガイド協会 理事長)

○今回の発見!

・宮染めとは、宇都宮に流れる田川を中心に栄えた染物の総称

・江戸時代に真岡木綿の染色職人が田川沿いに移り住んだのが始まりと言われている

・昭和初期には市内に30~40軒の染工場があったが、現在は3軒のみ さらに、そのうち2軒のみが伝統工芸として認定されている

・中川染工場 TEL:028(621)0571は、明治38年創業 手ぬぐい・浴衣の染色を行っている

・染色前の生地は必ず天日干しにする

・中川染工場では、注染という技法で染め、主に東京の呉服問屋や百貨店などに卸している

・注染の特徴は生地に裏表がない

・注染は柔らかく、風通しが良い

・注染を行うのは、全国で約20軒 栃木県内では中川染工場のみ

・日本で唯一中川染工場では、注染とろうけつ染めの融合技術がある

・中川染工場では、日本で希少な染め技!へり取りの技法も持ち合わせる

・注染の工程 型付け(糊置き)…布を台の上に広げ、型を乗せて染めない部分にヘラで均一に防染糊(海藻と土を混ぜたもの)を置き、生地を折り返していくことで両面に同じ柄が出る

・型付けで柄の良し悪しが決まってしまう。糊が多すぎると柄が消える、糊が少なすぎると染まってしまう 技術的に難易度が高い作業

・薬缶で染料を注いで染めるから「注染」という呼び方

・注染 土手の中に染料を注ぎ、下からコンプレッサーで吸引するため、裏面まで染料が染みる 表を染めたら裏返して 表と同様に染め 裏表の無い仕上がりになる

・染物工場では沢山の水が必要

・伸子(しんし)…細い竹の棒の両端にステンレス針を埋めたもので生地の目に針を刺し竹の弾力で生地に張りを持たせる 天日干しで使用される

・福井染工場TEL:028(633)4491は、明治36年創業。暖簾や半纏を印染という技法で染めている 国内各地のお祭り用法被を多く手掛ける 厚手の生地を多く手掛ける

・糊はもち米とぬかで作られる

・型紙を置き染料を上から塗っていく 型紙は、1ⅿ以下の長さのものを何度も動かし柄を合わせていく すべては、経験と勘による作業

・糊が貼りつかないようにおがくずをかけていく

・千葉県で大漁旗を染める工房ではオガクズではなく砂を使用

・福井染工場の染め方は2つ 引染め(刷毛引き)と浸染

・引染め(刷毛引き)…染料を刷毛で布地に塗っていく技法 タペストリーや、のれん、手ぬぐいなどを染める時に用いる

・浸染…染料の中に布地を浸して染める技法 半纏や幕など大きなものを染める時に用いる

・アルカリの液に浸けて糊を強固にしてから染め釜へ

・粘り気のある糊でないと染液に負けてしまう

・アルカリ液は天候や温度によって扱いが難しい 糊とアルカリが化学反応を起こして糊が強固になる アルカリが薄いと糊が固まらずたれてしまい柄ができなくなる

・分厚い生地の場合は、浸染でなければ染められない

・宮染マスク 880円

・福井染工場では、生地だけでなく、製品も販売している

       
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